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第13話 黄金カルテットその5 コルトレーン拒否

「どうしたんだい。」
「実は時間移動自動制御システムが上手く動作していないようです。」
「それで」
「このままですと、目的値の2189年で着地するのは難しいです。」
「マニュアルで操縦できないのかね。」
「現在すでに2150年まで来ていますが、ここで減速しても着地点
は2200年を超えてしまいます。緊急ですので逆噴射してもよろしい
ですか」
「わっかた、そうしてくれたまえ」
「R387、逆噴射よ。」
「了解しました。」
オペレーターの女性が返事した。
「未来では人を番号で呼ぶこともあるんですね。」
私がオールドリッジ氏に向った言ってみた
「いや、彼女は人間ではないんですよ。ヒューマロイドと言う
んですが、そう昔で言うとロボットかな。」
「ええっ、ロボットですか、全然わからないですね。」
いやもうここまで来たら、このくらいの事じゃ驚かないぞ
「ところで、小室田さん申し訳ありませんが、見ての通りトラブルが
起きまして、出直しになりました。」
「ええ、わかってますよ。」
「こう言う場合、過去に退避するのが鉄則でして、出発地の2002年
に一旦もどりますので」
すると、アリスがやってきて
「お話し中申し訳ありませんが、緊急の逆噴射でマニュアル制御ですから
恐らく2002年に着地できるかどうかまだわかりません、すこしオーバー
シュートしてもう少し前になるかも知れません」
 それから、一時間くらいはたっただろうか。
「アリス、着地点はどの辺になりそうかね。」
「たぶん1970年か1960年くらいまでオーバーシュートしそう
です。R387がマニュアルで操作していますのでなんとも。」
「ああ、しかしこのマシンも金をかけたわりに肝心なところがダメだな」
ちょっと呆れた顔でオールドリッジ氏がつぶやいた。しかし、なんだな
22世紀になってもこういうことあるんだな。私の2150型は今のとこ
ろ一度もトラブルなんか起きたことない。案外こういう普及品は品質がいい
といのは21世紀と変わらないような気がする。たぶんこのマシンは高級
品だけど無理して機能を詰め込み過ぎたのに違いない。私は心の中で苦笑い
していた。
「着地点が判明しました。1965年です。」
オペレータのR387が話しているのが聞こえた。
「アリス、どのくらい滞在してればいいのかね。」
「多分、制御装置の修理に6時間くらいだと思います。」
「小室田さん、これはまた偶然にもコルトレーンの時代に降りましたね。
よかったら、この時代のジャズでも聞きにいきませんか、時間は6時間た
っぷりあるし、運が良ければコルトレーンの生も見れるかもしれない。」
「まあ、そう上手くは行かないでしょうが。今時間は何時くらいなんですか」
「アリス、時計は校正してあるのかね。」
「ええ、夕方の6時です。」
「おお、ちょうど良い時間だ。」
すると
「只今、着地しました。」
R387が報告してきた。
「さーて、小室田さん、ビレッジバンガードにでも行きますか。」
「おおこの時代のビレッジバンガードですか、いいですね。」
すると、アリスが申し訳なさそうな顔をしながら近づいてきた。
「あのー。大変申し訳ないですが、ここはニューヨークではないんですが」
「ええっ、だって、過去に着陸する場合は自動でニューヨークになるよう
にプログラムしてあるだろう。」
「ええ、でも今回マニュアルで着地したのと、オーバーシュートの時間調整
を優先させたので、着地点の緯度、経度まで制御できませんでした。」
「ええ、まいたったな。いったいどこに降りたんだい。」
「R387、ここは何処なの」
しかし、相当いい加減なタイムマシンだな。まあしかたないか緊急時だからね
「北緯 35.41.12.179 ,東経 139.42.43.83 です。」
「うーん、合衆国ではないぞ。」
ちょっと困った顔をしたオールドリッジ氏である。
「R387、地名で言って。」
「はい、SHINJYUKU、TOKYO、JAPAN です。」
「ええっ、東京、日本か、それも新宿!」
「........」
「........」
私が話し始めた
「しかたないですね。ここでタイムマシンの修理が終わるまで
じっと待ちましょう。でもそんな都会の何処に下りたんだろう」
「ここは古いビルの屋上です。」
なるほどビルの上か、それなら見つからないだろう。
「ああ、小室田さん、このマシンは外からは見えませんよ。ステルスコーティ
ングしてありますから」
なるほどね。
「ところで、小室田さんどうですかせっかくですから外に遊びいいきませんか
この辺は詳しいんでしょ。」
「ええ、庭みたいな物ですよ。もっとも65年にはあまり行っていませんが、
PIT INNというライブハウスがすぐ近くにあります。でもまだ夜の部が始まって
いないですね。」
「確か、この当時の日本ではジャズ喫茶というのがあってそこであのアナログ
レコードを鑑賞するところがあったとジャズ史の本に書いてあった。私は是非
そこでコルトレーンを聞いてみたい。この辺にもジャズ喫茶はあるんですか」
「ああ、ジャズ喫茶ね。それならきっとたくさんありますよ。」
「おおっ、ナイス」
そこで、2人で外へ出ることにした。しかし良く考えてみたらこの時代の事
は良くわからない。まだ小学生だったので、とりあえず山勘で歌舞伎町の方に
向って行くことにした。多分その途中でジャズ喫茶の一軒やニ軒見つけられる
だろう。
 すると歌舞伎町へ行く途中の路地で「ジャズ・ガレスビー」という看板を
見つけた。もちろんここがジャズ喫茶であることはすぐにわかった。小さい
ビルの地下だ。降りると、ドアの前に着いたとたん中から大音響のジャズが漏れ
聞こえてくる。中へ入ってみると、15畳くらいの空間に汚いテーブル、イス
とカウンターがあって今掛かっているジャズメッセンジャーズのアルバムのジ
ャケットが立ててある。もちろんカウンターの中には目がねをかけ、少し小太り
で、それでいてちょっと神経質そうなマスターが無言でいる。客席には5人く
らいすわっているが、全員ばらばらの位置だ。もちろんみんな下を向いたまま
で、1人はマンガを見ている。もう1人はスイングジャーナルらしき雑誌を見
ている。そして学生服を着た学生もいる。レコードプレーヤは2台あって、連続
で演奏できるようになっている。スピーカーはJBLだ。典型的なジャズ喫茶と
いうところだろう。
 オールドリッジ氏と私はとりあえず空いている席に着いた。オールドリッジ氏
は物珍しそうな顔をしている。席にについてから2曲流れた、しかし一向にオー
ダーを取りにくる様子がない。まあこんな感じだよね。3曲目が始まるころ、よう
やくオーダーを取りにマスターが来た。無言でメニューを渡しに来た。
「そうだここでリクエストしておかなければ、オールドリッジさん、なに掛けて
もらいますか」
「そうだな、じゃアトランティックのコルトレーンサウンド。」
一瞬頭をよぎったのは日本で発売されていたのだろうか。しかしまあいいや
マスターがすぐ近くに来た時に耳元で「コルトレーンのコルトレーンサウンド」
と音響に負けないくらいの声で話しかけた。
 すると、マスターが無言で首を横に振った。カウンターの奥の棚には3メートル
くらいの長さでLPが並べられている。当然あると思った。それじゃこんどはこれな
ら絶対大丈夫だろうと思って
「マイフェバリットシングス」と叫ぶように言った。ところがである
マスターがまたもや首を横に振った。ええ、それもないのそんな。
するとマスターがあそこを見ろとばかり指を差した。トイレのドアの横である。
そこにB5くらいの紙にマジックでこう書いてあった。
「当店ではコルトレーンは掛けません」


第14話 黄金カルテット その6 イモトレーン

 私はやっとどう言うことかわかった。そう、この店にはコルトレーンの
レコードがないわけではない。要するにポリシーとして掛けないのだ。そ
ういえば昔ジャズ批評かなんかで、読んだことがある。とにかくコルトレーン
がジャズ界で注目された時代、つまり今われわれが降り立ったこの時代に
コルトレーンを受け入れるか入れないかずいぶん議論になったらしい。そし
て当時の硬派なジャズ喫茶ではコルトレーンを否定し、掛けなかったという
ことである。論争もあったらしい。「コルトレーンはジャズか」とかそんな
論争だったと思う。今たまたまその場に居合わせたようだ。
「小室田さん、なんか書いてあるんですか」
「ええ、コルトレーンは掛けないそうです。」
「Why?」
←あえて英語で
「今、その理由は話さないでおきます。長くなるから後で話ますよ。」
「小室田さん、私はあなたに聞いているんではないんです。このマスターに聞
きたいんです。アルバムがないんですか?」
「いや、たぶんそんなことはないと思いますよ。」
「だから、わたしはこのマスターと話たいんです。」
まいったな。アメリカ人は一旦疑問になるとこうやってとことん追求して
結論を出さないと気がすまない。だから私は「まあいいじゃないですか」という
言葉を合えて掛けなかった、というより英語でそういう表現ないんだな。しば
らくして、ちょっとやな予感がしたんだけど、マスターがオーダーしたコー
ヒーとジュースを持って再び来たので、聞くことにした。
「今聞きますから」
「OK」
「マスター、この方がどうしてコルトレーンを掛けないのか知りたいそうです。」
「ええっ、あ、あれイモだから、うちじゃかけないよ。」
はじめて、口を開いた、それにしてものっけから失礼な男だ。そしてさらに
「この辺じゃイモトレーンで通るよ。まあじゃりが聞きてえなら、勝手ににって
いう感じさ。ただし、この店に来る通様には失礼ってもんだ。お耳の毒ね。わかった」
「......」
「小室田さん、なんていってるんですか、教えてください。」
弱ったなあ、教えろったって訳せないなあ。ポテト? ポテトレーン?? ポイズン
フォー イヤー???きっと怒るだろうな。
「そういえば私も日本語のトランスレーションピルもっていたかな。」
「ちょっ、ちょっとまってください。その必要はありません(汗)」
「要約すると、コルトレーンの演奏はだめだそうです。だからジャズの通には
聞かせられない、ということですね。(汗)」
「しかし、それはフェアーでないですね。たとえマスターがそう思っても、いや
それは自由だが、リクエストがあれば平等に聞かせてあげるべきでしょう。評価
のチャンスは与えるべきではないか。」
うん、確かに正論だ。わたしはオールドリッジ氏の言葉を忠実にマスターに伝えた。
するとマスターが
「ここ、どこだと思っているのかな?」
「ジャズ喫茶でしょ。」
「大当たり、だからジャズしか掛けないの、イモはジャズじゃないだろう」
だんだん、わたしも腹が立ってきた。もう、オールドリッジ氏に直訳だ。
「ようするにコルトレーンはimoだ、imoはジャズじゃないからジャズ喫茶では掛けな
いということです。」
「imoってどういう意味ですか。」
「あ、すいません。ポテトのことです。」
「ポテトっ!」
このとき温厚な紳士であるオールドリッジ氏の目が今まで見たこともないくらい
厳しくなった。そりゃそうだよね。あれほど入れ込んでいたわけだし、なにしろ
クローンまで育てたくらいだから。さらに私は説明をつづけた。
「ポテトっていうのは要するに最低って言う意味だと....」
「理解した、もうそれ以上説明しなくてもいいですよ。」
と、私の説明の途中ですごい剣幕で話しはじめた。そして突然立ち上がった、
ガチャン、立ち上がった拍子に目の前の小さなテーブルを誤って倒してしまった。
ジュースとコーヒーが床にこぼれてしまった。ジュースのコップも割れたようだ。
そしてオールドリッジ氏はマスターに向かってすごい剣幕で指を指して、早口の
英語で大きな声で抗議をしだした。身長190センチ近くある白人だから、さすがに
迫力がある。マスターも驚いたようだ、そして、
「なんだ、不良外人か」
マスターはカウンターの端においてある黒い電話機に向かって行き、そして受話器を
とった。ダイヤル式の電話器だから右手の指が1のところに行くのがわかった。1を
二回まわして、最後に0を回した瞬間、私は全速力で走っていって、右手でフックの
ボタンを強引に押した。0のダイアルが戻どり切るちょっと前に間に合った。
「なにも、警察沙汰にすることはないでしょう。レコードを掛ける掛けないの話じゃ
ないですか」
私がそういうと、マスターが
「何言ってんだ、机を倒したり、コップを割って、飲み物をこぼしたでしょ。暴力行為
じゃないですか」
「あれは故意にやったわけではないですよ。たまたまひっかかって倒れただけですから」
オールドリッジ氏も話すのをやめた。我に返ったようだ、そして状況を把握したようだ。
そして、私がオールドリッジ氏に向かって英語で話した。
「ここで、警察呼ばれると面倒ですよね。身分証明書もないし、あなたもこの時代の
パスポートも持っていないでしょ。」
するとオールドリッジ氏が
「そのとおりです。申し訳ない。この場はお金でなんとかなりませんか。」
おっと、これは大変なことに気がついた、わたしも日本円はもっているが平成14年
の千円札なんて使えるわけない。そもそも、この店に入ったこと自体、考えてみれば
無謀なことだったとやっと今気がついた。
「小室田さん、この時代のUSドルなら用意していますから」
USドルか。確か海外貨幣の場合、お店は支払いを拒否することができるはずだ、
だいぶもめたからな。これを銀行にもっていって交換するそんなことできるかとか、
文句を言われそうだし、銀行に行ってる暇もないし、とにかく早くこの面倒な状況
から逃げ出さなくては。困った。だけど、まあいいや、色をつけてやればなんとか
なるだろう。そうこうしてるうちにオールドリッジ氏が私に100ドル渡した。この
時代は1ドル360円の固定相場だから、100ドルなら3万6千円になる。さらに
この時代の3万6000円っていったらちょっとした金額だ。
「まことに申し訳ないですが、このお金でなんとか治めていただけないでしょうか。」
私はそのまんま100ドルをマスターに渡した。
するとマスターが
「こんな金渡されても...」
やっぱりだめか、と思ったら
「つりがないなあ。細かいのないのかい、コーヒー代150円とジュース代150円で
後は割れたコップ代450円、床の掃除代で、そうだな2000円も払ってくれれば俺は気
にしない。」
「つりはいらないですよ。」
と私のこの言葉を聴いたとたん、マスターはまるで別人のように表情が明るくなった。
「いいのかい?これ全部もらっちゃって」
マスターはこの100ドル札を繁々と見ながら答えた。
「ええ、円に換金する手間もあるでしょうから」
「換金、はははは、それじゃ遠慮なく頂ますよ。よかったらコーヒーとジュース
また入れようか、そういや、コルトレーンのLPどこに閉まったかな。今出すから」
なんだ、ぜんぜん態度が変わってしまったじゃないか。
「いや、いいですよ。もう、私たちは帰りますから。」
いずれにしても長居は無用と判断した。こんなところでコルトレーン聞いても気分
悪いし、万が一にも、これ以上のごたごたはわれわれタイムトラベラーにとっては
好ましいことではないからだ。
 オールドリッジ氏と私が店を出て階段を上がったところで、足早に階段を上がってくる
靴の音がした。
「こんにちは、さっきあの店にいいたものです。」
そういえば、スイングジャーナルらしき本を読んでいた紳士だ。



第15話 黄金カルテット その7 最後の輝き

「いや、どうも、なんか勝手がわからなくて、とんだ失態でし
た。」
「あのマスター棚ボタですよ。」
「えっ、棚ボタ?」
「よかったら、別の店行きませんか、私が案内しますよ。」
「やー、どうしょうかな?」
「ははは、大丈夫ですよ。ばっちりコルトレーン掛けてくれます
から」
「いや、それとお恥ずかしいはなしなのですが、今私たち日本円
がないんです。」
「その心配には及びません。コーヒーくらい私におごらせてくだ
さい。 いろいろ話も聞きたいし」
「そうですか、じゃ、お言葉に甘えて」
もちろん、オールドリッジ氏には説明して了解を得た。
場所はコマ劇場のすぐ近くの「木馬」という店だった、この
当時から在ったとは知らなかった。
大きな店でどちらかというとジャズがかかってる社交場という感
じだ。 オーダーをした後、初対面のこの紳士には私から話しはじ
めた。
「さっき、あのマスターが棚ボタとか、言ってませんでしたか」
「あ、そうそう、そうなんですよ。あなた方が帰った後、もう笑
みいっぱい」
「はあ、私たちそんなに嫌われていたのかな」
「いやいや、その反対」
「はあ」
「いや、実はねあのマスター見てのとおりのレコードコレクション
でしょ。 それでもまだ集めたい、ところが輸入盤でないともう、ぜ
んぜん増えないわけですよ」
「うんうん」
「ところが新譜はアメリカのディーラーから直接買わないと手に
はいらないでしょ。それで、こっちから直接送金してるんだけれ
ど、レコードだけじゃなくて、あそこのオーディオも全部アメリカ
から買っているでしょ。もう莫大な金額をドルに換えているわけで
すよ。それでこの前ついに個人で送金できるというかドルに換金で
きる枠をこえちゃったんですよ。」
「それは銀行に行ってももう換金することが出来ないということです
か」
「そうそう、後1年我慢しなければならない」
そうか、この時代、日本はドルを確保するために、換金や送金、渡航
持ち出しなどにかなり制約をかけていたということは聞いたことが
あった。
「ところがポンと100ドル札が天から前降りてきたというわけです
。」
「なんだ、じゃ銀行に持っていって円に換金するどころかあの100
ドル札をそのまま送金するんですね。しかも本来なら円からの換金
も出来ない身のマスターが」
「もちろん、円なんかに絶対もどさないですよ。笑」
「そうだったんだ。笑」
我々がこんな話しをしていると、突然もう一人男性が入ってきてこの
紳士に声をかけた。
「こんにちは」
「なんだ、青山じゃないか」
「おう、いやね、この近くに用があったんで、そのついでによって
みたんだよ。」
「そうか、合えるってわかっていれば、この前借りたレコード持ってく
れば良かった。」
「いや、私もね。この方たちと偶然ここに来ることになったんですよ。」
「それで、この方たちは?」
「ああ、いやねさっき例のガレビーでね。ちょっと一もんちゃくあって
さ」
その後この青山という男に私たちのこと、そして人もんちゃくあったこと
を一通り伝えた。すると青山が
「なるほどね。最近あそこに行かないけどコルトレーンとかかけなく
なったね。エルビンもだめだって、まいったよ。」
「ところで、コルトレーンといえば、来年日本公演あるでしょ。」
「うん、あれ行くの?」
「いや、どうしょうかと思ってるんだよ。だって、もうエルビンもマッコ
イも止めちゃってるでしょ。」
「新しいメンバーなんて言ったけな、この前雑誌でみたんだけど、えーと
なんかほら、昆虫みたいなの」
「昆虫?なんだよそれ」
「ドラマーでさ、知らないやつ」
私がそこでちょっと口を挟むことにした。
「そのドラマー、ラシッド・アリではないでしょうか。」
「ああ、そうそう、そのアリだ。良くご存知ですね。」
「それと、もう一人テナーが入るらしい、そいつも新人で名前なんていっ
たかな。ほらコンバットあるじゃないあそこでトミーガンもってる軍曹」
「サンダース軍曹かい」
「そうそう」
「あのー、それファラオ・サンダースって言いますよ。」
「そうだ、そんな感じですね。いや詳しいですね。」
「そうですよ。この方たちは相当コルトレーンに入れこんでいる方たち
のようです。それにしても、もう一人テナーか、でもテナーはコルトレ
ーンがいるからいいよ。何考えているんだろうね。」
「ああ、そうそう、わけわかんないね。」
「たぶん、行かないかな。」
「俺も行かないと思う。またそのうちエルビン入れて日本にくるかも知
れないから、そのときに行こうかな」
「うんうん」
そう、このときの来日公演は前評判が悪かったらしい、その理由は黄金
カルテットではない事とコルトレーンの演奏がフリー化してきたから
だ、ところが翌年コルトレーンが死去したときにこの日本での最初で最後
のコンサートを行かなかった人たちは完全に誤算だったのだ。
 私はオールドリッジ氏に彼らの会話の概要を通訳した。もちろん、我々
が来日コンサートの次の年にコルトレーンが死去することなど伝えられ
ない、尚且つ、信じてもらえるはずもない。するとオールドリッジ氏が
徐に話し始めた。私は通訳しながら聞いていた。
「私だったら行きますね。あなたがたは現在の黒人ジャズマンの待遇を
ご存知ですか?」
「黒人っていったって、あれだけ売れてるわけだしお金入ってくるでしょ
それに、アメリカでは国内の移動も飛行機ですぐなんでしょ。」
「ノー。実は今だに彼らのエージェントは飛行機での移動を許可していな
い。いつもツアーは車で移動ですよ。昔と何も変わっていないんです。
 要するに、このジャズ界をひっくり返すほど革命的な仕事をしている。
コルトレーンですら過酷な待遇しか与えられていないんですよ。だから
まだまだ黒人ジャズメンたちの寿命は短くてもおかしくない。チャーリー
パーカーだって、クリフォードブラウンだって、エリックドルフィーだって
みんな、一瞬の輝きを見せて旅だって行ってしまった。その一瞬の美しい
輝きを真近で見ることが出来た人はそれだけで幸せなはずだ。誰にも人の
寿命なんかわからない、しかし生あるときしか輝かないことだけはわかって
いるはずだ。」
 なるほどね。この時代はまだ公民権運動の直前だ、確かにオールドリッジ
氏の言うことはわかる。
 そして、しばらくこの2人の紳士は沈黙を続けた。
「なるほど、そうかも知れない、やっぱ俺は行くことにするよ。君は」
「どうやら、行かないと後悔しそうだね。」
そして、私もしゃべった。
「まあ、みなさん、そんなに真剣に考えなくとも、ここからすぐ近くじゃな
いですか」
「ええ、近く?」
「ほら、厚生年金ホールでしょ。」
「ええ?そうなんですか、コルトレーンは厚生年金でやるの?青山さん知っ
てた」
「いや、この前スイングジャーナル見たらまだ会場は未定って書いてあった
よ」
 まずい、ついぽろっと出てしまった。(汗)
「あ、すいません、まだ未定でしたね。まあ、感で言ってみたんですが」
「ははは、気の早い方たちだなあ」
ここで、みんなが笑いながら心地良い時間が過ぎていった。



第16話 マッドサックス その1

 ああ、疲れた、今何時だろう、おう、もう10時か、さて、そろそ
ろ起きよう。ラスベガスに来てから、今日で2日めだ。昨日は結局、オ
ールドリッジ氏のタイムマシンが不調で、未来に行く予定が1965
年の日本へ行ってしまい、そこから戻って、とりあえず出直しという
ことで、クイーンズホテルに戻ったのが夜中の1時くらいだった。
 正直言って、65年のジャズファンとあって感じたんだけど、未来
のことは知らないほうが幸せだ。やっぱり未来に行くのは止めた。こ
んどは誘いがあっても断るつもりだ。
 それより、今日は主目的であるアメセルをとりに行かなければなら
ない、そのための道具が必要だ。買いにいかなければ。取りあえずレ
ンタカーを借りることにした。
 レンタカーを借りた私はその足で、まず、ブルースストリートにあるスー
パーマーケットに向かった。ここで、スコップと、金属探知機を購入。
それに水や食料、コンパス、地図なども、スコップは149ドル、
探知機は495ドル、ちょっと痛かった。なぜ、金属探知機が必
要かって、なにしろ砂漠の中に埋めたから大雑把な位置はわかるが正
確な場所を特定するの難しい、実は大きな岩から300メートルくら
い離れたところに埋めたのだが、コンパスと地図をつかっても、10
mくらいの誤差は覚悟しなければならない。そこで、大久保捜査官の
アイディアで、金属探知機で埋めた場所を特定するというわけだ。も
ちろん、サックスが金属で出来ているからと言ってもそれだけでは
探知機の感度が不十分なので、1m四方の大きな鉄板を用意した。サ
ックスは大きな穴を掘って、さらに密閉度の高い頑丈な金属性のケー
スにいれて埋めたが、その上にこの鉄板を敷いた。これで、高熱から
も守られるという寸法だ。ところで、金属探知機がスーパーで売って
のかという疑問をもつ方も多いと思う。実はアメリカでは一時期、宝
探しがブームになったことがあって、そのとき依頼、家庭用の金属探
知機が大量に生産されているのだ。つまり、アメリカでは一家に一台
金属探知機というわけだ。
 地図とコンパスをたよりに砂漠に向かった私は、以外に簡単に例の
岩を見つけることが出来た。やはり、どきどきしてしまう。正に宝探しだ。
 そして、埋めてあるところまで、目測で距離と方向を定めた。そして
金属探知機を組み立て、ここだというところに当てた。
「ブー」
冷たく、拒否されたような。
ためしに車に近づけてみたら
「ピュー」
音が変わった。そう、金属があるとこういう風に音が変化するわけだ。
少なくともこの金属探知機は正常に動作してるようだ。
そして、この辺いったいをくまなく探すことにした、これははじめから
予想していたこどだ。
「ブー」
「ブー」
「ブー」
なかなか音が変わるポイントがない。
それから約1時間くらい探しただろうか、すでに100m四方くらいは
探している。が相変わらず、金属探知機から出る音は冷たい「ブー」だ
けだ。時間は午後3時を過ぎた。4月だというのに、気温は30度くら
いはある。しかし夜になれば急激に冷えてくるはずだ。後2時間くらい
探したら、今日はあきらめて戻った方が安全だ。それと、もしかして、
この44年間の間に誰かが偶然見つけてしまって、もうないかもしれない
と言う考えも時たま脳裏をかすめる。
 それからしばらく探してると、はるかかなたで馬のいななきのような
音が聞こえた。気のせいだと思ってしばらく探索作業を続けてると、こ
んどははっきりと、馬が近づいていることがわかった。あたりを見渡し
てみると、はるか遠くに馬にまたがった人がこっちにゆっくりと近づい
てくるのがわかった。さすがにネバダ州だ、そういう状況も違和感がな
い。しかし、それにしても馬で旅してる人がまだいるのだろうか、ある
いは一種のレジャーとしてなのか、いろいろ気にはなっていたが、それ
よりも、ここにきて「何をしてるのか?」とたずねられたらどう説明す
るか、その言葉を準備しなければならない。ところがその言葉の準備も
十分にしていないうちにその馬は走りだした。あきらかにこちらに駆け
よってきている。そしてここから200mくらいの距離になったとき、
その馬に乗ってる人がふつうの人ではないことに気づいた。髪は長く、ズボ
ンにも上着にも独特のフリルがついていて、そもそも髪の毛は編んであ
る。それにバンダナが巻かれて、そして、派手な化粧と肌は褐色である。
そう、この人はインディアンだ。手には弓矢ももってる。そのことがわ
かった瞬間、思いっきり緊張しはじめた。いまどきこんな「ダンスウィ
ズウルフズ」に出てきたような、まるで絵に描いたようなインディアン
がいるのだろうか。


第17話 マッドサックス その2

 そして、このインディアン、いや違うネイティブアメリカンはあっと
言う間に私の前に来た。
「お前、ここで、なにしてる?」
うあー、このぶっきらばーなしゃべり。インディアンっぽいしゃべり方、
びびってしまった私はつい本当のことを話してしまった。
「あ、あのー、探し物です。」
「何を探してる?」
「サッ、サックスです。」
「ええ、どうしてサックスですか、ここで?」
「はい...」
あれ、突然普通のしゃべり方になった。
「あの、あなたはネイティブ...」
するとこの男はおもむろに馬から下りた。
「ええ、そうですよ。見ての通りですよ。ところであなたは日本人
ですか」
「はっ、はい」
「はっはっは。もちろん、これは衣装ですよ。さっきまで観光客相手
のデモンストレーションをやっていたところです。」
なるほど、そうだったのか。いくらネイティブアメリカンでも今時
これが普段着のはずはないやね。そして、さらに彼は
「もっとも観光客の中には普段からこういう格好していると思っている
人もいますが、日本だって、まさかサムライの格好して町を歩いてる
人はいないでしょ。」
「いや、そうでもないですよ。5%くらいの人は今でもサムライです
から、それで、年に10人くらいは決闘のとき、刀の切りあいで亡く
なっています。ご存知ないですか」
「えー、それはほんとう?、知らなかった、サムライの映画みたいに
すごいな!」
「はははは、もちろん、ジョークですよ。」
「OK、びっくりしたよ。これでイーブンですね。」
「いやいや、私が驚かされたのに比べればまだまだですよ。」
「はっはっはっは」
「あははは」
「ところで、そのサックスはこの辺で落としたのですか?」
「いや、実は埋まっているんです。」
「埋まってる?土の下に?」
「ええ、土の下に埋まっています。」
「どうして?」
「えーと、話せば長くなりますが、太平洋戦争が始まる前のことです。
私の祖父の従兄弟がアメリカに移住していまして、サックスが好きで
当時高価だったサックスをそりゃもう死ぬほど働いて購入したんです。
ところが、その直後戦争が始まって、ご存知の通り日系人はみんな、
強制収容所に入れられることになったんですが、当然財産は没収され
るわけで、まあ、家や土地は隠しようないけど、大事なサックスだけ
はかくして置こうとして、当時住んでいたロサンゼルからここまで来て
埋めたということです。それでその後祖父の従兄弟は日本にもどったり
して、結局、このサックスのことはみんな忘れていた。ところが2年前
祖父の従兄弟が他界する前に、遺言として遺族に伝えられた。それで、
親戚の中でサックスをやっている私が遺品としてとりに来たわけです。」
とっさに作った割りにはなかなかうまい作り話だと自分で思った。
「そうですか、強制収用というのはアメリカ政府の過去の汚点だと
思う。もちろん、われわれの過去には過酷な時代はあった。」
「そ、そうですよね。」
うん、なんかそんな風に言われるとちょっと良心が痛む。
「それで、場所はどこにあるのかな」
「あそこに見える岩がありますよね。あの岩から真北に300mのと
ころなので、この辺にあるはずなんですが」
 するとこのネイティブアメリカンは岩を見たりこの場所を見たり
何回か目測してるようだ。そして
「岩からここまで300mない、240mくらいだ」
「え、そ、それはほんとうですか?」
「ほんとうかって、疑っているんですね。?」
「いや、そう言う意味では...」
「ほんとうだ、インディアン嘘つかない」
なんか古いフレーズだが、インディアンの彼がそう言うと妙に説得
力がある。すると彼は突然馬にまたがり、岩に向かって全速力で走り
はじめた、まるで西部劇を見てるようだ、そして、岩まで行ってこん
どはこっちに向かってゆっくりと近づいて来た。私の横を過ぎてしば
らく行くと地面めがけて持っていた弓矢で矢を地面に刺した。こちら
に戻って馬を下りた彼は
「あそこだ、あの矢がたっているところが岩から300mのところだ」
「ええ、あそこまでは探さなかった。」
彼はなんとも素朴な男であるがその言葉を信じて見ようと私は思った。
 そして、金属探知機を持って、矢の刺さっている場所まで移動して
センサーを地面に当ててみた。
「ピュー」
みごとに音が変化した。ピンポイントで命中である。
「やった!」
「ここか」
ネイティブの彼も歓喜した。
「この下に鉄板があるはずだ」
「この矢で突っついてみてもいいですか」
「ええ、どうぞ」
「うん確かに砂の下になにか硬いものがある。どのくらい掘るんですか」
「1mくらいあると思います。」
「すると一人だと3時間くらいかかるな」
「はい」
すると、突然、彼は空を仰ぎはじめた。そのまましばらくして
「嵐だ、嵐が来る後2時間くらいで」


第18話 マッドサックス その3

「ええ、こんなに晴れているのに」
そして彼は自信たっぷりに言った。
「嵐の前兆の匂いがする、私にはわかる」
まあ、こういう自然なところに住み慣れている彼だから都会に
住んでいるわれわれにはわからない勘があるのかもしれない。
とにかく、困ったな。このまま掘っている間に嵐が来たら、まず
いし。それならいっそう彼に手伝ってもらえないだろうかと思った。
「掘るのを手伝ってもらえないですか?」
「1時間後に行くところがあるんだ、申し訳ない」
「そうですか、手間賃は出そうと思ったのですが、30ドルくらい」
「ちょっと待ってくれ、いい考えがある。こうだ。私が仲間を後2人
呼ぶ。そして、その仲間と掘れば30分もかからずに掘れる。一人あ
たり60ドルでどうだい。もちろん、仲間には来るときにスコップを
3本持ってきてもらう」
 なんだか彼の目が商売人の目にどんどん変わっていくのがわかる。
こういう時のアメリカ人の目には共通の独特の光がある。白人の投資
家、ユダヤ系のリセーラー、中国系のベンチャーの社長、インド系の
バイヤー、町中で物を売りつける黒人もみんな同じ光を目から放して
る。人種に関係ない。この瞬間交渉モードになったことを私は察知し
た。
「だめだ、高すぎる。3人で180ドルは出せない。」
すると彼は少し険しい顔をした。
「30ドルではだれも来てくれない。」
「じゃ仕方ない、一人40まで出すよ。」
「50は必要だ。」
「それなら、今日は止めてまた明日くるよ。町で30ドルで
やってくれるやつを2人探して」
「よしわかった45でどうだい。明日くればまたレンタカーの費用
とか余計かかるだろう。」
完全に足元を見てる。しかしこうやって交渉してる時間が過ぎれば過
ぎるほど不利になるのはわかっていた。この辺が落としどころだと感
じた。
「OK、45ドルだ。ところでどうやって仲間を呼ぶのかい、すぐ来て
くれるのかい?」
「これから、狼煙(のろし)を上げる」
「ええ、狼煙?そんなのんきなことでいいんですか」
すると彼は馬のところに行ってバックからなにやら取り出した。
「あははは、これだよ。白人の作ったのろしだ」
良く見てみると彼が取り出したのはハンディータイプのトランシーバー
だ。27MHz(メガヘルツ)のCBというやつだ。なるほどこれで仲間
に向けて一斉に呼び出しをするのだろう、こういうときは携帯電話より
便利かもしれない。
 彼はトランシーバーで呼び出しをはじめた。内容はわからないが同じ
ことを数回話してるようだ。
 それから、5分くらい経過したときに彼のトランシーバーが着信した。
どうやら人が見つかったようだ。30分で45ドルならかなり率はいい。
「先に3人分の135ドルもらえないか」
「だめだ」
「じゃ、50ドルだけでいい」
しかたない。とりあえず50ドル渡した。
それから40分ほど経過した。車が2台つらなってやってきた。かなり
ぼろぼろのワゴンとトラックだ。
「イーグル、場所は何処だい?」
ワゴンを運転してる男が彼に声をかけた。どうやら彼はイーグルとい
う名前のようだ。
「あそこの矢が立っているところだ」
早速、仕事の話になってるようだ。
ワゴンから体の大きな一人が、そしてトラックから黒人の男が降りてきた。
トラックにはスコップが3本くらい、それに土を運ぶ手押し車も積んである
ようだ。
 3人の作業が始まった。私も近くにいたが見てるだけでいいと言われ
たので進行状況を見守ることにした。そして彼らの会話を聞いていた。
「いったい何が埋まっているんだい?」
「サックスが埋まってるそうだ。」
「サックス?」
「この日本人のグランドパが戦時中、ここに埋めたそうだ」
「おい、ビル、おまえもサックス吹くんじゃないか」
「ああ、少しね。」
「おまえのサックスはどこに埋まっているんだ」
「おれのはベットの下さ」
冗談を言いながら作業は進んでいった。トラックに乗っていた黒人がビルと
呼ばれていた。かれもサックスを吹くようだ。
「どんなサックスだい」
ビルが私に聞いてきた。
「テナーです」
「テナーか、テナーはいいね。あんたもサックスやるのかい」
「ええ、少しは」
「何吹いているんだい」
「ジャズです。」
「おー、そうかい、俺もジャズをやってるよ。」
「あ、そうですか」
作業はさすがに早く進みすでに鉄板をはずして、残り50cmくらいのとこ
くらい間で来た。
「ここからは慎重にやってください」
「OK」
そして、しばらくすると。イーグルが言った。
「何か硬いものに当たった」
そして木製の木箱が姿を表した。この中にサックスのケースが入っているはず
だ。その中にもちろんアメセルマーク6が入っているはずだ。およそ6ヶ月
ぶりのご対面だ。いや正確には45年ぶりだ。木箱を開けると茶色いアメリカン
セルマーのケースが出てきた。
「わお、セルマーかい」
黒人のビルがケースについている「Selmar」のバッチを見て驚嘆した。
「こりゃ、ビンテージだ。確か戦時中っていっていたけどそれならスーパー
バランスアクションじゃないかな、ジョシアと同じだ」
この黒人は以外に詳しい。しかしちょっとまずいかも知れない、中に入ってい
るのはマーク6だ戦時中にはまだ作られていない。しかしそんな細かいこと気
にしないで、とにかく箱を開けた、するとまったく新品と変わらないマーク6が
ついにこの2003年に姿を表した。ところがその後この黒人が気づいたようだ。
「あれ、これマーク6じゃないか」



次回へ続く  第1話から

注意:このドラマはすべてフィクションであり登場する人物、団体等はすべて架空のものです。また記録に残っているいるアーティストとその関係者についてのエピソードもすべてフィクションであり、実存した物語ではありません。

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