ジャムセッション入門(初心者向け)
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ジャムセッションの手順 セッション注意事項 お店選びの注意点 ジャムセッションで良くやる曲

ジャムセッションの手順

1.店に入る
2.テーブルにつくと、オーダーを取りに来ます。
  主に次のパターンがあります。

  1.ノートを渡される。(ソノカ方式)→自分で名前、楽器、希望曲など記入
  2.名前と楽器を聞かれる。(イントロ方式)

3.セッションリーダー(又はマスター)からお呼びがかかる。

  「...さんとサックス○○さん」←緊張が高まる瞬間
  などのように。
  このとき希望曲をセッションリーダーが見て
  「えーと曲は何々ですね」
  と言ってくれる事もあります。

4.曲決め(インストの場合)

  さて呼ばれた人が集まったわけですが、通常曲決めの口火を切るのは
 フロントの人です。とりあえずピアニストに向かって、曲名を言いましょう。
 「ぐれーたーらぶお願いします。」とか「あなざーゆー」とかです。ピアニストが
 了解したそぶりを見せたらそれで大体OKですね。ベースの人はその会話
 を聞きながら、さりげなくコードブックを探したりしています。ドラムの
 人は曲名をぼーっと聞いてるだけです(ラテンやボサ、アフロで演奏される
 事が多い曲が出てくるといきなり、目を光らせます(笑))。
 もし、ピアニストが初心者であまり曲を知らないようなら、「じゃ、かれは
 は」とかより一般的な曲を言いましょう。Fのブルースとかでもいいですね。
   
   
注1:しかし、一般的にセッションリーダは初めて来たお客さんは
      レベルがわからないためなるべく対応できるリズム隊をセットする
      はずです。ホストバンド(ハウスバンド)がやってる場合はまず
      問題なく、リクエストした曲をやってくれると思います。

   #フロントが2人以上呼ばれた場合   

 この場合、まずフロント同士でまず相談してください。初心者のほうが曲を
 言った方が早いです。でもどっちが初心者かどうか見分けるかというと
 それは難しいですね。
(サックスだとMark6を持っていたりすると初心者じゃ
 ないと思われる可能性大です。(笑))

  とりあえず、初めてセッションに行った場合「初心者なもんで....」
 と言ったほうが得でしょう。ときどき初心者というとなめられると思って
 気負ってしまう人もいますが、色々出来ると思われて初心者と組まされ
 るとむしろ厄介です。4小節演奏すればわかる人にはすぐわかるので、
 自然体で構えた方が賢いです。

5.曲をはじめる前に

 さていよいよ曲が始まります。でもその前にちょっと確認しなければならない
 事があります。まずキーですが大体
セッションで良くやる曲はキーが決まってる
 ので、例えば「枯葉」だったらまずGmだとみんな思って疑いをもちませんが時々
 リズム隊の人が曲のキーを確認する場合があります。えーとDmでいいで
 すかとかです。つまり自分がやろうとした曲のコンサートキーぐらいはちゃんと
 答えられるようにしましょう。次にイントロはあるかないか、これもピアニスト
 から聞かれることがあります。なしの場合は「カウントで」と答えます。ありの場合
 は「4小節お願いします」とか「8小節お願いします」とかいいます。テンポですが
 これも曲を決めた人が出すのが普通です。右手パッチんでだすか、ちょっと歌
 ってみるかですね。

6.テーマはだれが

  普通はフロントがとります。2人以上いる場合、曲によって
 やりかたがちがいます。例えば良く言う歌物スタンダードです
 が、この場合は曲を決めた言い出しっぺがとるのが普通ですね。
 よくあるパターンとして、サビのところでもう一方のフロント
 に渡されることがあります。また16小節×2の曲などでは後半
 を渡されることがあります。またもう一人の管はテーマをやってる
 人のあとに続いてアドリブでオブリガートを入れてる場合もありますね。
 またマイルス、パーカーなどのバップ曲の場合、ユニゾンで同じテーマ
 をとるのが普通です。

7.アドリブが始まる

  ここでこの話をする前に上で説明した「言い出しっぺ」ですが
 今後良く出てくるので、言い出しっぺ氏と呼ぶことにします。
  テーマの最後の2小節がピックアップになります。ここからもう
 アドリブです。そう、もちろん最初にアドリブソロをとるのは言い出
 しっぺ氏
です。ただし、言い出しっぺ氏のくせにテーマをピアニスト
 や他の管の人に頼む人もたまにいるわけですが、この場合、
 頼まれた人が新たな言い出しっぺ氏になると言う事になります。
 つまりテーマをとって、ファーストソロも取るわけです。
  さて言い出しっぺ氏のソロですが何コーラスとるかは本人しだい
 です。次にソロをとる人は他にフロントがいなければピアノです。
 別にフロントがいる場合は、そのフロントです。さらにフロントの
 人数が多い場合、大抵はソロの終わりの方で、次の人に目配せする
 と思います。それが無かったら、となりの人という順番になります。
 次の人も同じ様につなげていきます。フロントが終わると、ピアノ
 ですが、ギターが居る場合はギターが先です。ピアノの後はベース
 です。(ここまではフロントはお休み)

8.フォーバースへ

  さてベースのソロが始まると気を抜けないのが言い出しっぺ氏です。
 「一体このベーシスト何コーラスソロをとるだうか?」という事を
 頭に浮かべます。1コーラスしかとらない人もいれば3コーラスくらい
 の人もいます。ソロらしいソロをとらずに4ビートを刻んでるだけの
 人もたまにいます。というか、曲が早すぎて「できません」と言ってる
 ような感じです。(笑)
  ところで、言い出しっぺ氏はベースソロの終わりを確実に把握しな
 ければなりません。ベースソロを聞きながら頭の中で今コーラスの何
 小節目をやってるかを出来るだけ把握すべきでしょう。さて最後コ
 ーラスの終わりはどうやって知るか。大概は最後の2小節では4ビート
 を刻みます。ここを逃さないようにします。丁寧なベーシストはさら
 に言い出しっぺ氏に向かって目配せしてくれる人もいます。
  この4ビートの後は4バースの始まりです。
 この4バースの始めの4小節のソロをとるのはやはり言い出しっぺ氏
 です。次の4バースはドラムのソロ、次の4バースはさっき言い出しっぺ氏
 の次にアドリブソロをとった人、でまたドラムその後は次にアドリブ
 ソロを取った人という具合にアドリブソロを取った人の順番で4小節
 づつ、間にドラムソロをはさみながら曲が進んでいきます。(ただしベースは
 除く)
  このときあくまで曲のサイズはかわりません。ですから32小節の
 場合、

    フロント1 4小節
    ドラム   4小節
    フロント2 4小節
    ドラム   4小節
    ピアノ   4小節
    ドラム   4小節
    フロント1 4小節
    ドラム   4小節

 で1コーラス終わりです。

 さて、何コーラスこれがつづくのでしょうか。
 それを決めるのは言い出しっぺ氏の判断です。
 まあ長くても3コーラスくらいと思って置いたほうが
 いいでしょう。1コーラスでもいいです。12小節の
 ブルースの場合は2コーラス、4コーラスと偶数コーラス
 になります。(この理由はテーマの前がドラムソロになる
 からです。)

 36小節の曲(アールザシングスなど)の場合暗黙の了解事項
 として最後のドラムソロは8小節にしておけば、つじつまがあいます。


9.テーマに戻る

 さてコーラスの最終のフォーバースのドラムソロが終わったら
 言い出しっぺ氏がまたテーマに戻ります。この時バップなどユ
 ニゾンの場合、いっしょにテーマを取る人に目配せしたりして合図
 します。頭に戻るよ!と言う意味で自分の頭を指指す人がいます
 がそれも合図です。(ただし慣れてる人たちはあまりやりません。)

10.テーマの終わり方

 無難な方法は終わりの3小節または4小節位前からritしていって
 ジャーンという感じです。後2回から3回繰り返して最後rit。
 ターラッタッタタタタとか、アールザシングス、スターアイズなら
 御決まりイントロのリフに戻ったりですが、大事な事は終わった
 という意志を言い出しっぺ氏は示すということです。

11.終わったら

  いっしょにやってくれた人に軽く礼をしましょう。


セッション注意事項

1.ジャムセッションは練習ではない!

  ジャムセッションといえども聞いてる人がいるわけで、これはあくま
 でライブの演奏です。ですから、やり治しとか曲の途中でロストして
 止まるとかそういう事は極力避けるべきです。聞いてる人は気分が悪
 くなります。もちろん失敗もあるでしょうが、それをなんとかごまかしたり、
 わからないようにしてテーマにもどるのもジャズです。ロストしたり
 失敗したときはセッション参加者がみんなでキープする様努力すること
 が大切。例えばベースソロの終わりを言い出しっぺ氏がロストしたら、他の
 人が変わりに4バースに入ってあげましょう。まただれかが曲のサイズを
 間違えたとか、ずれてしまってなにがなんだかわからなくなることも
 ないとは言えません。そんな時はとにかく臨機応変に対応してなんとか
 エンディングまで持って行くのがジャズだと思ってください。

2.絶対に人の演奏にケチをつけない

 セッションにはいろいろな演奏レベルの人が参加します。セッションが
 終わった後、「君ねえ...」と言う人時々居るそうですが(と言って
 私は出会った事ありませんが)、聞きもしないのにあーだこーだ言われ
 たくありません。ただし、著しくセッションマナーに反する行為がある
 場合はしかたないですが、その時も出来ればセッションリーダーまたは
 お店のマスターから注意してもらいましょう。

3.自作曲、難曲、仕掛け曲をリクエストするのは避けましょう。

 例えばジャイアントステップス、モーメンツノティス、その他コード
 進行が複雑なものは避けた方がいいでしょう。またモーダルなものも
 出来ない人はできませんので避けた方がいいです。ただしその場の雰
 囲気でよく知ってる人とか相当できる人ばっかりのときはリクエスト
 してもかまわないと思います。また通常の曲でもやたらアレンジして
 ある譜面を持ってきてこれをやりたいというのも歓迎されません。
  また自作曲はやらないのがジャムセッションの原則です。

4.次ぎのセットで呼ばれなかったらステージから帰りましょう。

  自分と同じ楽器の人が他にいないからといって一度上がって
 ステージに居座るようなことは止めましょう。セッションリーダーから
 ずっとやっていていいですよといわれれば別ですが通常次ぎのセットで
 声が掛からなかったら帰りましょう。

5.ボーカルは最低2部自分の持ち歌のコード進行の譜は用意しましょう。

  ジャムセッションでもボーカルは花です。ですから普通は歓迎なのです
 が、良く知っているスタンダードであっても人によってキーが違います
 自分のキーに転調(コードだけでも)した譜面を2部用意してください。
 (ベース、ピアノ用)

6.インストだけどちょっとスタンダードから外れた曲をやりたいとき

 この場合も2部〜3部譜面を用意しておいた方がいいと思います。

7.リズム隊(ピアノ、ベース、ギター)

 リズム隊の人でスタンダードをあまりメモリーしていない場合、フェイク
 ブックなどを持参した方が無難です。

ジャムセッションのお店選びの注意点

1.楽器がちゃんとあるかどうかの確認

 ときどき生ピアノがないところがありますが
 やっぱりちょっとやりにくいと思います。好み
 もあると思いますが確認しましょう。

2.ハウスバンド(ホストバンド)がきちっと揃っているか

 これはかなり重要なファクターです。一般に御店
 の方がハウスバンドをブッキングしていますが、
 少なくともピアノトリオがブッキングされていない
 と運悪くお客さんでそのパートが来ない場合、や
 っぱりやり難くなってしまいます。丁寧なところ
 はフロントまでブックされています。ハウスバンドに
 ピアノ、ベース、ドラムがブッキングされているか
 どうか注意してください。

3.店の特徴を事前に把握

 ジャムセッションの雰囲気というのは不思議と店に
 よってなんとなくカラーが出来てしまいます。その
 中でほとんどの店は初心者が行っても問題ありません。

都内でジャムセッションに力を入れているお店


しかし...
次ぎの2店は初心者には不向きと言われているお店です
ソノカ(目黒)

古くからジャムセッションをやっている御店で言わば
老舗店です。元々プロ見習中の人が腕試しという形で
スタートしたセッションですが、現在は通常の御店と
同じようにだれでも気軽に参加出来るようになってい
ます。しかし、参加者のレベルは高いので、初心者だ
と気後れしてしまうかも知れません。フロントの場合
は自分で出来る曲をリクエストしてしまえばいいので
なんとかこなせるのですが、リズム隊は相当覚悟して
行った方がいいと思います。
 しかし、逆にある程度できる人がレベルの高いアマ
、プロともいっしょに演奏できるので、そういう人に
とっては勉強になる場所でしょう。

ピットイン(新宿)

金曜日の昼間ということもあって学生さん、プロ志向の方など
で気合の入った人たちが沢山きます。またプロのプレーヤ
も遊びに来るのですが、ステージがすばらしく良い環境
なので、そういうところでやってみたい方には最適。

ジャムセッションで良くやる曲

1.アナザーユー
2.枯葉
3.グレーターラブ
4.ソフトリー
5.ストレートトゥノーチェイサー
6.グリンドルフィン
7.バイバイブラックバード
8.ビューティフルラブ
9.ステラ
10.ワンマイ
11.ブルーボサ
12.フォア
13.ジャストフレンド
14.オールザシングス
15.いつか王子様
16.フライミートゥ
17.ビリーズバウンス/ナウザタイム
18.オレオ
19.循環
20.ソーワット
21.スペイン
22.アロントゥゲザー
23..コンファメーション
 

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