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なんちゃってJAZZベーシストのベースライン
(後編)

 ベーシストの特権 ペダルポイント

 俗にペダルと言っています。このペダルは曲のイントロ、途中でのリズムの変化など利用価値が広いので、なんちゃってベーシストでも知っておくと便利です。

まずはイントロで使った例

EX1 イントロでのペダル 演奏を聞く(MIDI)


 ペダルとは、もともとピアノのペダルからきていますが同じ音を伸ばす状態をいいます。そして、特にジャズではベースがその役割を負うことが多いといえます。(ピアノも同じようにやることもある)
 EX1ではグリンドルフィンストリートなどでよく使われる例ですが曲のイントロなどで使われるパターンです。この場合のペダルベースはB♭ですが曲の調のドミナントなのでドミナントペダルといわれます。このほかに曲の調のトニックで演奏するトニックペダルというのもあります。またEX1は2拍目と4拍目に入れていますがEX2では1拍目と3拍目に入れた例です。
 またEX3はトニックペダルの例です。トニックペダルの場合、この例のようにオクターブで使うことが多いです。

EX2 1,3にペダル 演奏を聞く(MID)


EX3 トニックペダルの例 演奏を聞く(MID)

 さて、ペダルの効果ですがEX4を聞いてみてください。ようするにコードがどうであれ、曲を強制的にペダルによってある調性に引き込む効果があります。これだけ複雑なコードでも確実にこのペダルがドミナントである調(EX4の場合E♭)に引きこんでしまいます。

EX4 ペダルは曲の調性を支配する 演奏を聞く(MID)


厄介なコード進行はペダルで逃げろ

 さて、セッションなので、初めてやった曲の終わりで細かいコード進行が出てきた場合ですがそこが追えない場合、EX5のようにドミナントペダルを使ってしまいます。急場しのぎですがこれは使えます。次のコーラスかその次のコーラスでは普通にコードを追えればいいでしょう。毎回かならずここでペダルだとちょっと怒られそうですが(笑)また、単調になりがちな場合,たまにわざとここでペダルを入れるのも粋な感じで使えます。ドミナントペダルはその引き込むKEYのドミナント(5度)ですから例えばKEYがCならG、FならC、E♭ならB♭となります。曲のキーを把握しておくことは言うまでもありません。
 ペダルをバンドのメンバーに指示する場合はそのペダルの音名そのもので言った上げたほうが間違いありません。「ここはFのペダル」とかですね。

EX5 ペダル逃げ技 演奏を聞く(MIDI)



ボサノバのベース

最後にボサノバの典型的なベースパターンを聞いてください。もっぱらルートと5度をつかいます。

EX6 BOSSAの例 演奏を聞く(MIDI)



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