超初心者救済ジャズ理論入門(3)

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コードの知識(2) (フロント楽器の人も)

 前回に続いてやはりコードの知識が重要ということで今回もコードです。

オルタードコードとは

 オルタードコード、オルタードテンション、オルタードマイナー、オルタードスケールなど良くこの「オルタード」という言葉が使われますが語源「Alterd」は直訳するともう一つのという意味です。つまり平たく言うと他にもあるということになります。ジャズにおいてはこのオルタードはマイナーコードと密接に関係あります。

ここでCのオルタードマイナーについて考えて見ます。

Cマイナーの5度を半音下げます。いわいるフラットファイブといわれるコードです。

1度、短3度、減5度、すなわち C、E♭、G♭、です。

この上にさらにフラット7(減7度を追加しておくのが一般的です。)

C、E♭、G♭、B♭となり、Cm7♭5(Cマイナーセブンフラットファイブ)というコードが出来上がります。

ex1.Cm7♭5(
MIDで聞いてみる

このコードの響きはマイナーコードよりもさらに暗い感じの印象があると思いますが、ジャズ特有のブルーな気持ちを表現するのに適しているため、スタンダード曲の多くに使われています。またコードネームはハーフディミシュッシュと呼ばれ記号もCΦと書きますが全く同じコードです。


オルタードドミナントコード

次にドミナントコードのオルタード系です。C7♭9(Cセブンフラットナインス)という例を示します。これはC9の9度(ナインス)を半音下げるだけです。したがってC、E、G、B♭、D♭

ex2.C7♭9(
MIDで聞いてみる

 またナインスを半音上げるとC7#9ができます。

ex3.C7#9(
MIDで聞いてみる) 


豆解説:♭9と♯9は同じような場面で登場することがあり兄弟みたいなコードです。


オルタードドミナントコードが良く登場する場面

 1.マイナーコードに解決する2−5−1をオルタードマイナーとともに

コード進行例

 ex3.Dm7♭5→G7♭9→Cm9(
MIDで聞いてみる) 

 ex4.Dm7♭5→G7#9→Cm9(
MIDで聞いてみる) 

 2.マイナー曲のドミナントコードとして

Caravanの例
 
 ex5.はじめの12小節 C7♭9(
MIDで聞いてみる



豆解説:マイナーコードに解決する2−5−1は多くの場合オルタードマイナーの2とオルタードドミナントの5によって解決すると覚えておいて良いでしょう。もちろん、オルタードコードでメジャーコードに解決することもあります。また、国内制作の楽譜には♭9や#9が書いてないものが多いですが実際にはオルタードドミナントになりことが多いと考えていいと思います。


度数→音名変換表はなんちゃってピアニスト(前)にあります。



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